何たる迷惑であることか!

独自の路線で生きています

感想

現代の夏目漱石あらわる 上田啓太「人は2000連休を与えられるとどうなるのか?」を読む

問:人は2000連休を与えられるとどうなるのか? (自分なりの)答:狂気に接近する。 無職の才能がない 以前、見知らぬ土地で完全に無職になったことがある。 夫の転勤についていくために仕事を辞め、地方都市で一週間ほど専業主婦をしていたのだ。それまでの…

テレビばかり見ていた一年だった

今年はほとんどブログが書けなかった。次男の夜泣きで眠れなかったり、長男の幼稚園関連のイベントで忙殺されたり、両親が熟年離婚に至ったりとプライベートでいろいろあったので、ブログを書きたい瞬間はたくさんあったのだが。夫が在宅勤務な上に自分の仕…

あなたの才能が怖いの 萩尾望都「一度きりの大泉の話」を読む

ページを閉じて、これは悲しみの話だと思った。 もっと仲良くしたかった、こう言えばよかった、でも出来なかった。という悲しみの話だ。 一度きりの大泉の話 作者:萩尾望都 河出書房新社 Amazon 私は、萩尾望都氏の熱狂的なファンである。 偶然、叔父の蔵書…

障害は隠して生きていきたい 「発達障害グレーゾーン」を読む

能力の凸凹があり、社会生活で困難を抱えているが、障害というほどでもない「発達障害グレーゾーン」と呼ばれる人々がいる。彼らは、社会でどのように生きて、働いているのか。

仕事は薬? 斎藤環「『社会的うつ病』の治し方」を読む

「社会的うつ病」の治し方―人間関係をどう見直すか (新潮選書) 作者:斎藤 環 発売日: 2011/03/01 メディア: 単行本 軽症なのに、なかなか治らない。怠けるつもりはないのに、どうしても動けない。服薬と休養だけでは回復しない「新しいタイプ」のうつ病にど…

この鬱がすごい!ファンアート

勝手に私淑しているうさばら氏さんうさばら氏 (id:usbrs4649)のブログ「この鬱がすごい!」のファンアートを描きました。www.konoutsu.com 傷つき、苦しみながらも前を向く、理知的な女性の姿が文章から垣間見えます。うさばら氏さんのご尊顔を拝見したこと…

川崎昌平「労働者のための漫画の描き方教室」を読む

私が川崎氏に興味を持ったのは、Twitterで流れてきた「私の東京藝術大学物語」を読んだから。 自粛期間中の退屈しのぎにどうぞ……ということで同人誌『私の東京藝術大学物語』の一部を無料公開します。今から20年前、高校3年生だった私が東京藝術大学に受かる…

俺、コロナが落ち着いたらハウステンボスに行くんだ

4月に入って緊急事態宣言が出されたあたりから、コロナ禍がついに日本にも牙を剥き始めました。そこで、この事態を記録しようと思って日記をつけ始めたのだけど… 4月○日昼食はハンバーグ、夕食は豚汁。豚の脂が野菜に馴染んで美味しかった 4月×日崎陽軒のシ…

【書評】借金玉「発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術」を読む

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術 作者: 借金玉 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/05/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 仕事ができない社会人のために 「就職は、発達障害のあぶり出し」とはよく言ったもの…

【ライブレポ】ポルノグラフィティ 16thライブサーキット "UNFADED" -2019/03/02 マリンメッセ福岡

2019年03月02日にマリンメッセ福岡で行われた、ポルノグラフィティのライブ"UNFADED"に行ってきました。以下、ライブレポです。 【注意事項】 ・全体的にうろ覚えのレポートです。正確性は全くありません。 ・一部セットリスト、MCのネタバレがあります。ネ…

【書評】詩野うら「有害無罪玩具」を読む

2月12日、待望の「有害無罪玩具」が発売された。どうしても本屋で買いたかったので、わざわざHonya Club.com(ホニャクラブではありません!)で予約をして、地元で一番大きな本屋へ届けてもらった。1時間に1本しか来ない片田舎の電車に乗って、寒空の下本屋へ…

ねほりんぱほりん「戸籍のない人」を見る

帰り道、いつも使っている駅でこんな広告を見た。 「戸籍を持っていない人」へ、戸籍を得るための手続きを案内する広告だ。先週見たばかりの番組が思い出されて、つい撮影してしまった。 www.nhk-ondemand.jp www.nhk.or.jp 戸籍。それは、いわば「日本人で…

【書評】松本俊彦「薬物依存症」を読む

薬物依存症 (ちくま新書) 作者: 松本俊彦 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/09/06 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 私が精神科医の松本俊彦氏を知ったのは、偶然、下記の記事を読んだことがきっかけだった。 www.buzzfeed.com 「自傷も摂…

書くことについて

先日、新聞を読んでいたら興味深い記事を発見したのでメモ。 「良い書き手 育てたい - 東京・筑波大付属駒場中学校・高等学校 澤田英輔さん」 (朝日新聞 2018年3月4日) 学年の約半数が東大に現役合格するトップ校の中・高校で、澤田先生は国語を教えている。…

2017年ふりかえり〜ブログ記事編〜

2017年、このブログで書いた記事は17記事(12月31日現在)と、過去数年と比較してものすごく少なかった。2013年に当ブログを開設し、2015年からはメインブログとして来たが、他のブログと並列して書いていた2014年(14記事)に次ぐ記事の少なさである。幸い、ひ…

2017年ふりかえり〜エンタメ編〜

今年は公私ともに充実してた割に(だから?)ブログ投稿が少なかったので、年末駆け込み的にふりかえりをしていくよ! 2017年エンタメベスト 〜読書部門〜 今年の夏、二年目にも関わらず九州の夏はモ〜レツに蒸し暑く、また体調もとても悪かったので、反動のよ…

【書評】友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法

友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法 作者: 石川善樹 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 2014/11/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 石川善樹著『友だちの数で寿命はきまる 人との「つ…

西原理恵子「毎日かあさん」最終巻を読む

「恨ミシュラン」からのサイバラ漫画ファンである。 正確には、父がサイバラ漫画のファンなのである。私の父は西原理恵子が「女無頼」と呼ばれていたデビュー当時からずっとサイバラ漫画を追いかけている。「恨ミシュラン」をきっかけに、 「できるかな」「…

NHK「ノーナレ 元ヤクザ うどん屋はじめます」を観る

www.nhk.or.jp 北九州の街はヤクザに蝕まれている。 歴史ある城を保ち、にぎやかな市場があり、近代は製鉄と航運で栄えたこの街。去年、よその県から引っ越してきて最初に驚いたことは、交番にも警察署にもおどろしく貼られた「暴力団排除」のポスターであっ…

毒婦譚

※本記事は、北原みのり著「毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記」と、スタインベック著「エデンの東」の内容、および物語の核心に関する記述を含みます。 2017年4月14日。午後3時、木嶋佳苗被告(42)の上告が棄却され、死刑が確定することになった。 たまたま私…

恋愛免許

www4.nhk.or.jp NHK Eテレの人形劇とワイドショーが悪魔合体した番組、「ねほりんぱほりん」をほぼ毎週見ている。題材は「プロ彼女」「養子」から「元薬物中毒者」まで、毎回格調高く人間愛と濃厚な悪意を奏でる、見ごたえのある番組である。 前回の放送で、…

【感想】「逃げ恥」 10話~夫婦を超えてゆけ~

www.tbs.co.jp 毎週テレビの前で「ア---------!!」「ギャーーーーー!!」悶えながら見ているドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」第10話の感想です。 /*「逃げ恥」第10話までのネタバレを含みます */ 【10話のあらすじ】 契約結婚から恋の芽生え、幾たびかのすれ違いを…

【感想】めしにしましょう 1

めしにしましょう(1) (イブニングコミックス) 作者: 小林銅蟲 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/11/22 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る 本日発売、小林銅蟲センセイの「めしにしましょう」第1巻を購入、読了しました。以下、…

【感想】「怒り」【ネタバレ有り】

www.ikari-movie.com 【あらすじ】 八王子で発生した夫婦惨殺事件から一年。残忍な殺人事件の犯人は、顔を変えて逃げ続けていた。 時を同じくして、三つの場所に素性のわからない男が現れる。 ---千葉。 父親と二人暮らしの愛子は、最近やってきたという無口…

【感想】ドキュメント72時間「女子刑務所」

法に触れた覚えも予定もないが、何故か刑務所を扱った作品が好きである。 「嫌われ松子」では、松子が女子刑務所に入るエピソードが 一二を争うお気に入り。佐藤優の「獄中記」は、この一年ほど電子書籍で持ち歩いては空き時間にパラパラめくっているほど、…

チケットを買え、話はそれからだ。---「シン・ゴジラ」感想

今週のお題「映画の夏」 www.shin-godzilla.jp 映画館を出てすぐに、「もう一度観たい」と思った映画は初めてかもしれない。 庵野秀明カントクの「シン・ゴジラ」観てきました。以下はネタバレありまくりの感想です。 ↓ ↓ ↓ ↓ ・「映画のカタルシス」が何で…

これからの「自信」の話をしよう-永田カビ「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」感想

トピック「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」について さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ 作者: 永田カビ 出版社/メーカー: イースト・プレス 発売日: 2016/06/17 メディア: コミック この商品を含むブログ (3件) を見る 以下、永田カビ著「さびし…