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何たる迷惑であることか!

独自の路線で生きています

職業訓練からの転職

職業訓練 仕事

 前記事で職業訓練がそろそろ終わる、ということを書いた。

 

kinaco68.hatenablog.com

 

幸いにも、訓練中に受けた企業から内定をもらうことができ、卒業した次の日から働き始めた。今週で働き始めて半月が経ったので振り返ってみる。

 

ハロワに行ったら就職が決まった

 職業訓練の記事で何回か書いているように、訓練期間中は月に一回ハローワーク出頭来所して状況報告を行う義務があった(ハローワーク来所日)。訓練終了後は、就職活動の状況を報告する機会として引き継がれ、最大で訓練終了後の3ヶ月先まで追跡される。とりわけ訓練を受けるにあたり給付金をもらっていた人は就職活動についてかなり厳しい追及を受けると聞く。実際、就職できない理由など人それぞれ如何ともしがたい事情があるわけだが、なにぶん給付金は税金から出ているため、ハローワーク側としても一刻も早く就職して税金を還元して欲しいのが本音であろう。というわけで、訓練終了一ヶ月前あたりから、ハローワークの職員は一気に就職活動をせっつくようになる。私としても訓練が終わってまた孤独な主婦に戻るのはイヤだったので、就職活動へのモチベーションは高かった。

 

 私の就職活動におけるマインドセットは以下の通り。

  • 自分は極端に不器用な性質のため、レジ打ち業務など高い動作性を求められる業務は不可
  • コンピュータを扱う仕事なら前職の経験もあるしできそう
  • でもインフラエンジニアはやりたくない(前職でしんどかったから)
  • 職業訓練でWebプログラミングを学び、Web系エンジニアの夢が開けた
  • Web系エンジニアとしてIT系の企業で働きたい
  • 転勤族のため数年単位で引っ越してしまうので、長く続けることを求められない職場で働きたい
  • パートナーの仕事が結構な激務のため、家事に響かない程度に働きたい
  • ↑を達成するためなら給料は安くても構わない

 

 上記を整理すると、希望する職種は以下のようになる。

  • 希望職種:HTML等のコーディング及び画像編集を行うWebプログラマ
  • 勤務体系:パート勤務
  • 備考:Web系職種の実務経験なしでもOKな職場であること

 

 そして訓練中最後のハローワーク来所日、待ち時間にたまたま見つけたHP制作会社の求人票を担当者に持っていった。すると担当者がその場で企業に電話をかけ、次の日には面接を受けることとなり、一週間後にめでたく採用連絡と相成ったわけである。

 

 言葉にしてしまうとあっけないが、この通りあっさりと私の就職活動は終わったのだった。

 

就職活動の内容

 私にとって今回の就活は人生二度目となる。既に就業経験があり、職業訓練を踏まえての就活は、前回の新卒就活よりもずっとやりやすく、実りのあるものとなった。

 

 就活に持っていったものは以下の2つだけ。

   

 二度目の就活=転職活動なので、学生ひと山いくらの新卒就活と違い、エントリーシートとかいう茶番アイテムが無いのが本当に嬉しい。 履歴書はいわずもがな、職務経歴書職業訓練校できっちり書いてあったので書類作成に困ることもなく、スムーズに面接に進むことができた。

 面接では、自分の経歴と能力のアピールに加え、訓練校で卒業課題として作ったHPを紹介した。なお、リンク先HPの画像は全て借り物、ないし外部で見つけた画像を作者が加工したものである。noindex付きで非営利目的かつ学校の課題で作ったお遊びサイトなので、著作権等は目をつぶってほしい。

 

 アピール内容は、「如何にユーザビリティを考えたHP制作を行ったか」に絞った。

 

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 例えば、トップページにスライドショーを配置し、サイトのコンセプトを視覚的に表現してますアピールとか

 

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 商品紹介ページへ飛ぶために、横長のバナーを自作できますアピールとか

 

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 opacity(カーソルが当たった部分の背景を透明にする効果のこと)使えます、HTML5できますアピールとか

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 白い背景のHP(既存のショッピングサイトに多い)でも視覚効果が高いバナーを配置することでユーザビリティ高い画面作れますアピールとか

 

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 パンくずリストの表示も忘れませんアピールとか

 

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 WordPressのテーマ選び/プラグイン使用でスマホ対応したショッピングサイト自作できますアピールとか。

 

 やはり、目で見て動かせる自作HPという武器があると、面接官へアピールする力はぐっと高くなる。今回の面接ではうっかり自分のスマホの電源を切ってしまっており、ポケットからさっとスマホを取り出してHPを見せる、ということが出来なかったのだが、面接官がタブレットを持ってきてくれたおかげで事なきを得た。自分の作品のアピールについては、スマホタブレットのような電子媒体とは別に、紙に印刷したポートフォリオを持参しておく必要があるかもしれない。紙なら電源が要らないし、その場で書き込みをして説明など出来るため、場合によっては電子媒体よりも融通の利くアピール方法となるだろう。

 こうして、私は二度目の就活にほぼストレートで成功し、地元の企業で働き始めることとなった。8ヶ月ほどの無職期間(うち6ヶ月は職業訓練を受けていたが)を経て、また社員の身分を手に入れたのである。

 

働き始めてからの所感 

 現職では、主にHPの保守作業を行っている。勤務時間は1日5時間のパート勤務。勤務時間が短い分フルに働いても給料は前職の半分行かないし、正社員に比べれば社会的な待遇も低い。会社の存続年数は10年弱、社員総数30人程度のIT企業で、女性社員は役員を除けば私と同じパート勤務か年契約の派遣社員のみ。ちんまりとしたオフィスはコーヒーの香りが漂う。南向きの窓からはいつも青い海が臨めるし、大きなオーディオセットから常にローカルFMが流れる職場である。

 

  さて、働き始めての所感だが、ものすごく楽しい。

 

 前職では完全なる無能社員だった私だが、現職では何と、仕事の上で自己効力感を感じることができている!前職でダメダメ社員だった私にしてみれば、信じがたい事象である。仕事を苦痛ではなく、楽しいと思えるのだ!

 これは、パート勤務であり就業時間が短いことに起因するのかもしれない。(前職では09時前に出勤して20時過ぎに退勤するまでの間、ぶっ続けで仕事していた。全てを投げ打って仕事しかない生活だった)また、転職にあたりずぶの素人ではなく、前職である程度IT企業の常識を身につけておいたことが幸いしたのかもしれない。(実務経験なしWeb系エンジニアとはいえ、FTPの概念くらいわからないと話にならない)

 

 しかしながら、仕事が楽しい最大の要因は、自分がこの仕事に向いていると確信できるからだと思う。私は出来ることと出来ないことの差が極端に開いている人間で、いわゆる老舗企業にありがちな「平均的な成果を安定して出力する」ことが非常に不向きである。前職は老舗企業の子会社であり、卓越したアイディアも遊び心も求められない代わりに作業の安定性とミスの少なさを最も重要視する会社であったため、不注意性が高くミスの多い私にとって、仕事はすればするほど自信を失う要因でしかなかった。ミスをしないためにはいつも気を張っていなければならず、何とか一つの仕事を終えても、すぐに次の仕事が降ってくる。この疲れは週休二日などでは取り除けるものではなく、常に焦って、悩んで、苦しんでいた。

余談になるが、愛読している借金玉さんブログ(毎回更新を心待ちにしてます)の記事に、企業のタイプと求められる人間が書かれている。前職の企業は、3番目の「作業評価型企業」にあたる。

syakkin-dama.hatenablog.com

 

会社の収益システムがほぼ完成されており、創造性や数字の競い合いなどは末端の労働者にはほぼ要求されず、「定められた業務手順を定められた通り効率よくこなす」ことが最も重要視される企業です。

就職活動の話。自己分析をトチると死にます。(死にました) - 発達障害就労日誌

  「定められた業務手順を定められた通りこなす」ことが何より苦手な私にとって、前職は鬼門であったことがよくわかる。何故新卒で就活していた時期にこの考えに至らなかったのか。それは、私の発達障害が学生時代は巧妙に隠れており、就職で見事にあぶり出されたからである。

 

僕のブログを読んで納得が強いタイプの皆さんには心からお勧めしません。

就職活動の話。自己分析をトチると死にます。(死にました) - 発達障害就労日誌

 圧倒的なわかりがありました。

 

 そして、退職からの現職である。現職は、仕事のやり方がそれぞれ違うため覚えることは多いが、不思議と身体でコツがつかめる部分があり、今のところほとんどミスを犯さずに済んでいる。前職では、旧来からの風習のような意味のよくわからない複雑な手順が多くあり、一つでも手順をしくじると大失敗につながったものだったが、現職では手順の意味が全て理解できるため、混乱することが少ない。ミスなく仕事を完遂できれば、それは自信につながる。

 

 もはや、仕事は自信と体力を削る化け物ではない。自分を豊かにし、ついでに社会貢献もできる大切な営為となったのだ。今の私は、仕事に希望を持っている。仕事に希望が持てるということを、忘れずにいたい。