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何たる迷惑であることか!

独自の路線で生きています

お月さまのごきげん

 これが私だけの事象なのか、よくあることなのかはわからないが、私は月の半分で人格が違う。

 わたしの一ヶ月は生理周期に支配されている。生理が始まった日が朔日で、生理が始まる前日が晦日。そのうち、元気に自分が決めた物事をこなせるのは月の半分くらい。
 どうにも寒くて怠い時期と、身体が熱く内側からエネルギーに突き動かされる時期にきっぱりと分かれている。何故、2週間ごとにこうも自分のスペックか変化するのかと不思議に思っていたが、基礎体温を付け始めてその謎が解けた。

 私は高温期と低温期で人格が変わるのだ。

 基礎体温アプリによると、幸いにして私は基礎体温がはっきりと二相に分かれているタイプらしい。生理から二週間後、ちょうど排卵期が終わるタイミングを、私は直感で測定できる。体温が高い日と低い日では、朝の目覚めがまるで違うからだ。ぐずぐずと枕にしがみついている日はまだ低温期、さっと布団から出られる日は高温期。
 
 低温期は身体に引き摺られて精神面も低調になる。比較的大人しくなり、口数も減る。逆に高温期はより積極的になり、よく喋る。
 
 背中に螺子がはまっているとすれば、螺子が錆び付いて動かないのが低温期、螺子が巻かれすぎて無闇に動けてしまうのが高温期。望むと望まざるに関わらず、バイオリズムは私を振り回す。

 恐ろしいほどに女の身体はホルモンの軛に繋がれている。不自由な面があまりに多いが、だからと言って替えは無い。これ以上不自由になるのはもっと困る。 

 結局のところ、肉の器という自分にコントロール出来ないものは、憎んでも痛め付けても意味が無いのだろう。折り合える部分と、どうにも受け入れられない部分。それを当然として生きるしかないのだ。